でかける

【西伊豆・黄金崎】海に潜ったら見たこともない生き物だらけだった!

伊豆といえばスキューバダイビング。静岡・西伊豆町の黄金崎公園は、世界中からダイバーが集まるほどのダイビングスポットです。充実の施設や、海の中で見つけた魅力的な生き物たちをご紹介します。

黄金崎公園とは?

西伊豆町にある「黄金崎公園」は、まるで馬の横顔に見えることから「馬ロック」と呼ばれる岩があることでも有名です。

まるで馬の横顔のように見える「馬ロック」

馬ロックをはじめ、海が臨める遊歩道や展望台、芝生の広場など自然を楽しむための施設がある公園で、毎年地元の方や多くの観光客でにぎわいます。

温泉水により変質した黄金色の安山岩が、独特な地形を作り出しており、地上だけでなく水中の生態系にも影響を与えています。

黄金崎公園を海の近くまで下りてみると、崖に守られたかのような美しい場所に出ます。天気や空気のコンディションが良い日は富士山にもお目にかかれますよ。

天気が良ければ山の奥に富士山も

ダイバー大助かりの休憩施設

近くには「黄金崎公園休憩施設」があり、スキューバダイビングを始め、シュノーケリングやSUPを楽しむ人のための施設となっています。中で、あらかじめ用意したお弁当を食べたりシャワーを浴びたり着替えたりできます。

黄金崎公園休憩施設

施設の中はテーブルやイスがたくさん置かれているため、複数人で座って休憩できます。

電子レンジやお湯のポットも設置されているため、お弁当やカップラーメンも食べられます。

施設内はテーブルやイスがたくさん

秋から冬にかけて肌寒くなってきたら、真ん中のオイルストーブが大活躍。灯油のにおいが冬の訪れを感じさせてくれます。

建物沿いにはテラス席も

施設の外にはテラス席も。天気が良い日はぜひテラス席でお過ごしください。

波の音を聞きながら、ゆっくりと時間が経つのが感じられるでしょう。

有料で利用できるシャワー室

施設内にはシャワーと男女それぞれ専用の更衣室が完備されています。

脱水機やドライヤーもあり、料金を支払えばだれでも自由に利用できます。

出会える海の生物たち

今回は「黄金崎公園マリンスポーツセンター」のスタッフの方にガイドをしてもらいつつ、黄金崎の海を潜ってみました。

ここでダイビングの準備

空気が入ったタンク置き場の前で、海の様子について説明を受けたら、器材のセッティングをしていよいよダイビングスタートです。

器材を背負ったまま歩いて海へ入りやすいよう、段差が低めの階段があり、ロープが張ってありました。

画像提供:吉原拓さん
つかまれるよう張ってあるロープ(画像提供:吉原拓さん)

ロープにつかまりながら、少しずつ水中へ。波がとても穏やかだったので、難なく海へエントリーできました。

この日の海の透明度は15mほど。潜ってすぐの水中は、透き通ったブルーにカラフルな海藻が生えた岩。そして小魚の群れがキラキラと輝きながら水面を泳いでいきました。

エントリー直後の海の様子

水中をゆっくり浮遊していた「ハナミノカサゴ」。非常にインパクトのある見た目から、初めて水中の世界を見た人を驚かせます。

私も初めて見たときはとても衝撃を受け、「こんな生き物がたくさん住んでいるのか!」とワクワクしました。とってものんびりした性格で、近づいてもあまり逃げません。

伊豆の海のレギュラー「ハナミノカサゴ」

海の中には小さな生き物もいます。「ウミウシ」という小さくてカラフルな生き物たちはダイバーの人気者。

岩や海藻にくっついていることが多く、数ミリほどの小さな個体から、数センチほどの個体までさまざまです。

海草にくっついている「アカエラミノウミウシ」

じっくり探してみて、見つけたらラッキー。水中カメラをお持ちなら、ぜひその姿を収めましょう。今回はオレンジ色に輝く「アカエラミノウミウシ」を見つけました。

みんな大好きタツノオトシゴの仲間も西伊豆の海に生息しています。

ロープに巻き付く「オオウミウマ」

今回見つけた「オオウミウマ」と呼ばれるタツは、ロープにしっぽを巻き付けていました。

とても恥ずかしがり屋さんで、顔を見ようとすると、くるっと背中を向けてそっぽを向いてしまいます。

「カエルアンコウ」というカエルに似た足をもつ、かわいらしい魚もいます。

あくび?をした「クマドリカエルアンコウ」

通常は岩陰でじっとしており、アンコウという名の通り、額についた擬餌(ぎじ)をひらひらさせて獲物をおびき寄せ、パクッと食べます。

今回は幸運にも口を開けた「クマドリカエルアンコウ」の撮影に成功。獲物を食べているわけではなさそうなので、あくびでしょうか?

黄金崎ダイビングの魅力

今回お世話になった「黄金崎公園マリンスポーツセンター」の吉原拓さんに、黄金崎でスキューバダイビングをするポイントや魅力について伺いました。

黄金崎マリンスポーツセンター 吉原拓さん

黄金崎公園マリンスポーツセンター 吉原拓さん:
沖までいかなくても、一年を通して小さい生き物から大きな生き物まで見られるところがポイントです。海底にはガイドロープが設置されているため、迷いにくく地形が把握しやすいです。また黄金崎の生き物のほとんどは、同じ場所に定住してくれる子が多く、生き物が見つけやすいところも魅力ではないでしょうか

伊豆半島が織りなす独特な地形のおかげで、海中には特殊な生態系が構築されています。そのため黄金崎では非常に豊富な生き物が、一年を通して観察できるのです。

今回お世話になった「黄金崎公園マリンスポーツセンター」ではスキューバダイビングのファンダイビングを始め、体験ダイビング・シュノーケリング・SUPを楽しむこともできますので、ぜひ伊豆の海を満喫してみてください。

■スポット名 黄金崎公園
■住所 静岡県西伊豆町宇久須2382(根合駐車場)
■駐車場 あり

■施設名 黄金崎公園マリンスポーツセンター
■住所 静岡県西伊豆町宇久須2192-2
■問合せ 0558-56-0355 contact@koganezaki-marine.jp
※ダイビング予約は前日20:00まで

【詳しくみる】黄金崎公園マリンスポーツセンターの公式サイト

取材/奥村奈央

【もっと見る! 伊豆のお出かけ記事】

アバター画像
伊豆とダイビングが好きすぎて東京から伊豆へ移住。伊豆の魅力を伝えつつ47都道府県のダイビング制覇と世界中の秘境を潜りつくすことを夢見ているさすらいのダイバー!